支援の背景・きっかけ
OOKABE GLASS株式会社は、ガラス・鏡のオンライン販売を中核事業とし、サイズオーダーなどの特注対応からコールセンター運営、加工・出荷アトリエの運営までを一貫して手がける企業です。ニッチな市場においてEC×製造加工という独自のポジションを確立し、着実に事業を拡大してきました。
しかし、事業規模の拡大に伴い、経営者が積み上げてきた哲学や判断軸を組織全体に共有し、社員一人ひとりが自律的に動ける次の組織レベルへと進化させることの難しさを感じておられました。経営者の頭の中には明確な構想があるものの、それを言語化・体系化し、組織が自走できる形に落とし込む推進力が不足していた——多くの成長企業が直面する課題に、同社も例外なく向き合っていました。
そうした中、福井県主催の若手起業家支援のピッチイベントにおいて、BWH総合研究所との接点が生まれました。経営者の哲学・構想を外部の知見を借りて整理・言語化し、組織が自律的に駆動できる体制を整えたいというご意向が、支援開始のきっかけとなりました。
課題のポイント
・経営者の哲学・構想が暗黙知のまま組織に伝わりにくく、自律的な行動につながっていない
・経営会議体のフォーマットが成長フェーズに追いついていない
・新規事業の立ち上げを推進するためのリソースと壁打ち相手が不足
・業界内での発信力強化(講演等)に向けた企画・制作の体制がない
支援のアプローチ
BWH総合研究所では、OOKABE GLASS様の支援にあたり、経営者の「右腕」として複数のテーマを同時並行で伴走するスタイルを採用しました。経営者の哲学・構想を整理・言語化することを軸に置きながら、それを組織が自律的に体現できる仕組みへと落とし込む——単一のプロジェクトを完結させるのではなく、経営全体を俯瞰しながら必要な打ち手を柔軟に設計・実行していくアプローチです。
テーマ1:経営会議体のフォーマットのアップデート
支援の起点として取り組んだのが、経営会議体の再設計です。従来の会議体は情報共有が中心となっており、経営判断に直結する議論が十分にできる構造になっていませんでした。
BWH総合研究所では、会議のアジェンダ設計や議論のフレームワークを見直し、「意思決定の質とスピードを上げる」ことを目的としたフォーマットへとアップデートしました。経営者の思考プロセスを可視化し、チームが同じ判断基準で議論できる土台づくりを進めています。
テーマ2:新規事業の立ち上げ伴走
OOKABE GLASS様が構想する新規事業について、アイデアの壁打ちから事業計画の設計まで、伴走型で支援を行っています。経営者の直感やビジョンを、市場分析や事業モデルの言語で再定義し、実行可能な計画に落とし込むプロセスを共に進めています。
テーマ3:業界講演の企画・資料作成
業界内での講演機会に向けて、講演内容の企画から資料作成までをBWH総合研究所が代行しています。経営者のメッセージを最大限に伝えるためのストーリー設計と、聴衆の心を動かすスライド制作を担い、経営者が本業に集中しながらも業界への発信力を高められる体制を整えています。
テーマ4:創業者の経営手法のモデル化(書籍執筆中)
最も長期的なプロジェクトとして、創業者の経営哲学や意思決定の手法を体系的にモデル化する取り組みを進めています。経営者へのヒアリングを重ね、暗黙知として蓄積されてきた経営のノウハウを言語化し、書籍としてまとめる作業を並行して行っています。
このプロジェクトは、単に書籍を出版するためだけのものではありません。経営手法をモデル化するプロセスそのものが、経営者自身の思考を整理し、組織に伝えるべきメッセージを明確にする効果を生んでいます。
支援の成果
- 経営会議体のフォーマットを刷新し、新体制での運用を開始
- 新規事業の事業計画策定が進行中
- 業界講演の企画・資料作成を完了し、登壇を実施
- 書籍原稿の執筆が進行中
- 経営者の哲学・構想が言語化・体系化され、組織に共有可能な形に整理された
- 経営会議の議論の質が向上し、意思決定のプロセスが明確になった
- 外部の「右腕」がいることで、経営者が本業に集中しながらも構想の言語化と組織の自律化を同時に推進できる体制が実現
- 経営手法のモデル化を通じて、経営者自身の思考がさらに深化・整理された